難治性精神疾患

および

専門的治療(クロザピン・ECT)に

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より良い医療環境の構築を目指しています


サポートブックは、難治性精神疾患の現状や専門的治療について、

専門家が解説しています。

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難治性精神疾患 東京都の現状

精神科長期入院の半数以上を占めている統合失調症患者の中には、十分な用量の抗精神病薬を服用しても部分的な効果にとどまる難治性(≒治療抵抗性)症例が一定の割合で存在しています。

このような治療抵抗性の統合失調症にはクロザピンをはじめECT等の専門的治療が有効であるといわれています。

また、下記図の示す通り、ECTは統合失調症に限らず、うつ病や双極性障害などにおける難治性の症例に対しても有効であるといわれています。このように難治性精神疾患に対する専門的治療は、入院の長期化を防ぎ、退院および地域生活への移行の可能性が高まることが期待されています。

全国の精神病床に1年以上の長期入院をしている患者は、2022(令和4)年6月30日時点(厚生労働省実施、精神保健福祉資料)でおよそ16万人とされています。特に、難治性(≒治療抵抗性)の精神疾患を有する患者は、退院が困難となり、入院が長期化する傾向にあります。患者の人権尊重、治療技術の発達の観点から、近年、国や都道府県等において、入院が長期化しやすい難治性の精神疾患を有する患者に対し、地域移行支援の取組等が推進されています。

東京都でも、入院が長期化しやすい難治性の精神疾患を有する患者に対し、治療抵抗性統合失調症治療薬(以下「クロザピン」という。)、閉鎖循環式全身麻酔の精神科電気けいれん療法(以下「ECT」という。)等の専門的治療等を受けながら、地域で安心して生活できる支援体制の構築に向けて、2019(令和元)年度より「難治性精神疾患地域支援体制構築事業」に取り組んできました。

本サポートブックでは、東京都の難治性精神疾患の現状と課題をまとめ、都内で難治性精神疾患の治療、地域支援に携わる関係機関の方へ向けて、専門的治療であるクロザピンおよびECTに関する知識の向上や医療連携の参考となる内容を掲載しています。

治療および地域連携を進めるための一助として、サポートブックをご活用いただけると幸いです。


東京都福祉局障害者施策推進部精神保健医療課

サポートブック 「はじめに」より

サポートブック 目次

第1章 東京都の難治性精神疾患
1-1 長期入院を必要とする精神疾患を有する患者の現状
1-2 専門的治療について
1-3 東京都難治性精神疾患地域支援体制

第2章 専門的治療の実践(クロザピン)
2-1 基礎知識
2-2 導入のポイント
2-3 症例検討
2-4 Q&A

第3章 専門的治療の実践(ECT)
3-1 基礎知識
3-2 導入のポイント
3-3 症例検討
3-4 Q&A

第4章 付録
4-1 難治性精神疾患に対する専門的治療実施医療機関一覧
4-2 資料(クロザピン)
4-3 資料(ECT)


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専門的治療実施医療機関

サポートブックには、令和5年12月の調査時点で難治性精神疾患に対して専門的治療(クロザピン・ECT)を実施しており、かつサポートブックへの掲載許可を得られた施設を掲載しています。

これらは調査結果であり、東京都が優先的に掲載施設の利用を推奨する目的でご案内するものではありません。

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